徒然ブログ

   僕には　大好きだった　海釣りの　ある出来事が原因での トラウマがある。それが元で
   釣りは　大人になった今でもするものの　親しい友人と船で釣りに行くか　陸から釣りを
   する場合は、 他の人が 絶対近く来ない 離れた場所で釣りをするようになってしまった。
   小学校3年生だった あの日。 友達３人くらいと  近所の防波堤へ 投げ釣りに出掛けた。
   朝早くから　一番乗りした為、　防波堤の先に 陣取る事が出来 すぐに 釣りを開始した。
   やがて 時間が経つに連れて大人達がチラホラ現れ出した。 僕は嫌な事を考えていた。
   それは 子供だと 馬鹿にして 人の 釣果を見て　釣れていると そのポイントへ 竿を 振り
   込んで来る 大人が 多い事で 釣り糸を 他の人と絡ませないか いつもビクビクしていた。
   そしてそれは　現実のものとなる。　ある40歳代の男が釣り場に現れ　後から 来たにも
   かかわらず　前に前に　歩を進め  他の釣り人が　気を 利かして  開けてくれてた  竿を
   振る為の間隔に割り込んで竿を出し始めた。僕たち子供の真横のスペースは　なくなり
   竿を振るのも窮屈な状態になったが その無愛想な表情が 怖くて 「他に移ってください」
   なんて言えなかった。 男は終始 イライラした様子でタバコばかり吸っていた。そんな中
   友達の釣り糸と男の糸が絡まった。男は 「チｯ。」と舌打ちしたが何も言わず糸を解いて
   くれ、友達も誤って　釣りは再開された。  それから　何十分か経つ間に僕たちは数匹の
   釣果をあげたが　隣の男は何も釣れなかった。　そして男がまたタバコに火を点けた時、
   僕の釣り糸が男の糸と絡まった瞬間、 「ｳｫｰ」 と言う声と共に僕の体は宙に浮き両手で
   抱え上げられ　海の方に 体を投げ出され　「おどりゃー落としちゃろかー」 と　叫ぶ声が
   海に響いていた。 周りにいた大人が 「何しょんなー」 といい　止めに入った お陰なのか
   本気では無かったのか 落とされずには済んだ。 しかし 男の持っていたタバコで火傷を
   していた。　男は　何事も無かったように釣り竿をたたむと その場を去って行った。僕は
   放心状態で涙も出なかった。携帯電話も無かった時代　誰も警察には通報しなかった。
   その後の記憶は 少し無くなっていて　夜になって、　親に その出来事話すと　父親から
   同情されるどころか「おめーが、チョロチョロしょーるけーじゃ」 と逆に怒られたのだけは
   よく覚えている。　なんとも理不尽な　のどかな　良き　時代。 大人のルールは　大人に
   なった今でもよく　わからないけど　自分がされて嫌な事は 相手にもしない事は学んだ。
 
 
 
 
 
 

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